他人事では済まないゴミ屋敷
【ゴミ屋敷】いわゆるゴミの山で溢れ返っている住居のことを言います。
東京都世田谷区の【ゴミ屋敷】の定義
出典:www.city.setagaya.lg.jp
- 現に、居住者が居住していること
- 住居等(住居及びその敷地)に物品が堆積し、又は散乱した状態にあること
- 居住者及び地域住民の生活環境が著しく損なわれている状態にあること
- 物品の道路等への崩落、流出
- 悪臭の発生
- ごきぶり・はえ・ねずみその他これらに類する動物が群生している など
ゴミ屋敷は、様々な問題が発生します。
- 悪臭を放つ
- ゴキブリやねずみ・野良猫や野良犬の増加
- 家の前の道や、隣近所へゴミが溢れる
- 火災の原因となる
自分の家とは全く無関係の場所で、不用品に溢れゴミ屋敷化している家があっても「あ~あ。」の一言で済むでしょう。
そして自分の家が、ゴミ屋敷化していても『わかっているんだけどなぁ・・・。』で済むかも知れません。
ですが、本当にそれで良いのですか?
Tweet『まだ大丈夫』がゴミ屋敷に!
わざわざ不用品を多くして「ゴミ屋敷にしよう。」と考えているわけではないでしょう。
精神疾患がある場合は除き、気にしてはいたけれどつい・・・という状況が多いのだと思われます。
- 片づけるのが面倒臭くて、気がついたらゴミ屋敷になっていた
- 一人だし楽しみも何もない。やる気が起きずに、少しだけ放置したつもりだった
- 何でもまた使うだろうと、残していくうちにゴミ屋敷になってしまっていた
- 忙しさにかまけて、家のことを気遣っていなかったら、こうなってしまった
ゴミ屋敷は、意外>『知らない間にこうなっていた。』というケースが多いのです。
精神疾患でなくとも『部屋が散らかっていないと落ち着かない。』・『床が見えていたら、なぜか不安になる。』という方も存在します。
でも、ゴミ屋敷にしたいわけではありませんね。
まさか自分がゴミ屋敷にしてしまうなんて、そういった危機を感じてまで放置する人は、ほぼいないと言えるでしょう。
自分でゴミ屋敷にするつもりなどなかった?
或いは、パートナーが買い物依存症だという理由もあるかも知れません。 実際に、こういう知人がいました。
買い物依存症のパートナーの女性に対し、不用品やゴミを処分するよう伝えていたにも関わらず、そこまで強く言えない状態が続いていました。
その女性は、一般では考えられない行動をしていたそうです。
- 何十冊という新聞紙が溜まっていても、また使うかもと捨てない
- 空き缶や使用済みのペットボトルでも、必要になる時があるかもと言って聞かない
- お弁当やお惣菜に入っているバラン(プラスティックの緑の葉)や発泡トレーも洗って、絶対に捨てない
- 鼻をかんだり、使用済みのティッシュさえ、もったいない・後で使うと言って捨てない
すると数年後、日頃生活するダイニングキッチン・トイレ・お風呂以外の2部屋が、天井いっぱいにまでゴミが積み上がり、部屋の中に入る事さえできないにまで発展。
テレビでよく放送している、足の踏み場がないという状態をも超えた事態です。
私も実際に目にしましたが、どうすればこうなるのかと想像してもしきれない、驚くほどの光景でした。
ゴミと言えども不用品だけでなく、新品のものまで沢山ありました。
それまでその男性が、パートナーの女性に渡していた毎月40万50万の給料すべてを使い果たし貯金はゼロ。
敢え無く別れることになりましたが、ゴミ屋敷のゴミ処分の見積もりでは軽く100万超え。
「そんな金額出せるか!?。」とゴミの片づけを親兄弟・友人総出で行ない、知人のつてで不用品回収を依頼し、ゴミ廃棄の費用に30万かかったと言います。
畳どころか、フローリングの床まで腐っている状態。その後、男性は敷金返し0円で、引っ越すこととなりました。
現在は保証金・礼金不要というマンションも多々ありますが、当時の保証金は家賃の10倍というのが相場でした。
ハッキリ言って、使用済みのティッシュさえ残しておく事を許したその男性も似たり寄ったりのタイプだったのでしょう。
通常では、そこまでの状態になってしまうまで放置しておけるはずがありません。
しかし『まだ大丈夫。』だというその精神が、取返しのつかない【ゴミ屋敷】にしてしまうことにまで発展してしまうのです。
決して他人事ではなく、明日は我が身かも知れません。
ゴミ屋敷の所有者の行く末は!?
ゴミ屋敷問題は、後を絶たず様々な問題となっています。
- 2013年:奈良県でゴミ屋敷の所有の63歳無職の女性が逮捕。5年にわたって、自宅だけでなく自宅前の道路もゴミ屋敷化したため、道路法違反の疑いで逮捕となりました。
- 2015年:京都市では、50代男性が自宅玄関前に積み上げたごみを、行政代執行によって撤去したとの報道がありました。
- 2016年:東京都品川区で、ごみ屋敷化した空き家に対し行政代執行でごみ約20トンが強制撤去。住居持ち主の男性は、当時公園などで生活をしていましたが、ゴミ撤去費用は確定後、区が男性に請求をする。
ゴミ屋敷は上述したように、決して自分だけの問題ではありません。
「自分の家だから関係ない。」とは言えない状況までをも、引き起こしてしまうかもしれないのです。
ただ、自分の家をゴミ屋敷にしてしまっただけ・・・そういう問題では済まされません。
ゴミの悪臭で通報され、役所から強制立入検査が入ったら?素直に受け入れる事ができるでしょうか?
それで、逮捕となってしまったらどうしますか?
どんどん進むゴミ屋敷条例
京都市では2014年に、ゴミ屋敷に対し以下のような条例を決定しました。
- ごみ屋敷の所有者を探すための、固定資産台帳の閲覧
- 命令に従わない場合は、標識を設置
- 命令に違反した場合には5万円以下・調査の立ち入りを拒否すると3万円の過料を徴収
また2016年東京世田谷区では、
住居等適正な管理を居住者等が自らすることができるよう必要な施策を総合的に推進し、予防するための対策や管理不全な状態を解消するための必要な措置を講じるものとする。
柔らかい記述ではありますが、正確に言えばゴミ屋敷に対する行政代執行です。
今後も、ゴミ屋敷問題についての条例はどんどん見直されていくでしょう。
さらには、法律化される可能性もあります。
【塵も積もれば山となる】とはよく言ったものです。正にその通りで、『ちょっと』のつもりが【ゴミ屋敷】になるのは、もう既に近づいているかも知れません。
『今現在不用品がまだ少ないと思うのか?』『もうどうにかしないと駄目だ。』と思うのか、かなりの個人差があるでしょう。
でも自分自身の考えは、当然ですが自分一人だけの考えです。
日々暮らし見慣れている環境に対し、ゴミ屋敷化に近づいているという感覚がなくても当たり前。
少し冷静になって、他人の家に出向いたとしましょう。
不用品に溢れ返った家を見て、自分がどう感じるかを考えれば、自分の家がゴミ屋敷かどうかを判断することができるでしょう。
ゴミ・不用品回収については、どんなことでもお気軽にお問合せ下さい。
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